最近、クライアント先などで万年筆や手帳の話をすることが増えてます、1号さんです。
そういう時によく言われるのが「万年筆って大変そう」「なんか敷居が高い」「ボールペンで充分」・・・全部分かります。
そんな中でも「そろそろ万年筆を使ってみたい」という声も増えてます。
ここ1年くらいでしょうか、「万年筆が欲しいんですが、どう選んだらいいですか?」という声を聞くことが増えました。
そう言ってくるのはだいたい20代後半から30代の方々です。
そこで「社会人になって初めての万年筆」というよりは「ある程度社会人経験がある人向け、万年筆の選び方」みたいなのを書いてみたいと思います。
まあ、先に言ってしまうと「そこそこのクラスで選んでみようよ」というイメージですね。
初めてシリーズはこんな記事もあります。多分、この記事と多少は被ると思います。
まずは選び方から
最初に簡単に選び方、というか、選ぶ基準を。
まずは価格帯。だいたい15,000〜30,000円くらいで
正直、「万年筆」といっても今は400円くらいの安価なものから数十万〜数百万の超高級品まで様々です。
ただ、やはり社会人経験がそれなりにあれば、あまり安いものを人前で出すのもちょっと・・・・かもしれません。
「万年筆と長いお付き合いをする」と決めているなら、最初から40,000円以上のものを選ぶのもいいかもしれません。
そうでなければ、15,000〜30,000円くらいを目安に考えておくといいと思います。
(もう少し安いのもお勧めするつもりです)
ペン先にこだわりを持たなければ、もしくはカリカリした書き心地が気にならないのであれば、5,000円くらいでもいろいろと選べると思います。
海外製か国産か
万年筆といえば海外製が多いのも特徴の一つです。
海外製はバリエーションも多く、オシャレなものもとても多いのでオススメです。
注意点が1つ。海外製はペン先が太いです。
ちなみにペン先の太さは一般的に細い方から「EF / F / M /B」という単位で表されます。
EF:極細 F:細 M:中 B:太
極細、と言われるEFというペン先でも日本製のFくらいはあります。
なので、太めのペン先でも構わないという方は海外製でもいいかと思いますが、そうでなければ日本製が無難です。
ちなみに、ペン先は有償ですが、業者に研いでもらうことも可能です。
ペン先はステンレス系?金?
取引先などで万年筆を出して使いたい、とか、「万年筆といえば、あのカリカリした書き心地が苦手」という人は金のペン先(金ニブと呼びます)を最初から選ぶといいかと思います。
私としてはできればもう金ニブを最初から選んで欲しいところ。ペン先が柔らかいので、書いているうちにどんどん手に馴染んできます。
上記、15,000〜30,000円くらいの価格帯であれば、金ニブは選べるくらいはあります。
インクはカートリッジがいいか、コンバータがいいか
万年筆の醍醐味の一つが「インク選び」だと思います。
カートリッジは最初からインクが入っていて、挿すだけですぐ書けますのでお手軽で便利です。
が、コンバータと言って、瓶のインクを買ってきてコンバータにインクを入れて使う、というのも万年筆の楽しみです。
インクを色々使いたいならコンバータ、とりあえず黒だけでいい、とか利便性を重視するならカートリッジでいいかと思います。
というところで、早速、どういう万年筆がオススメか書いてみたいと思います。
なお、これは私、1号さんの独断と偏見で選んでます。一般的なものでは決してありませんし、2号さんに聞いたらまた違うオススメが出てくると思います。
その辺りはご容赦ください。
ガチな万年筆が欲しい、そんな人は万年筆の最高峰「モンブラン」
なかなか最初からこれを選ぶ人はいないと思いますが、たまにいらっしゃるので、最初にご紹介。
万年筆と言えば「モンブラン」といわれる、世界でも有名な万年筆メーカーです。そして、とにかく高い!私もまだ持ってません。
だいたい最低金額がこれくらいですね。
その代わり、モンブランの万年筆はまさしく一生ものです。そう思って買うと少しお得な感じにもなりますよね。
見た目カッコよくて、いわゆる王道を選ぶならこれ。「ペリカン」の「スーベレーン」シリーズ
私も持ってます、ペリカンの「スーベレーン」シリーズ。
個人的には「万年筆好きの中では王道、かつ、見た目がかっこよくて高級感もあるのでインパクト強め」なのがこれ、と思います。
価格と製品のバランスが絶妙です。
品揃えも多くて、限定モデルも時々リリースされますので限定を狙ってもいいかと思います。
ちなみに「スーベレーン」シリーズはカートリッジは使えず、最初から「吸入式」になっていますので、一緒に瓶のインクを買う必要があります。
その点、ご注意下さい。
日本製がいい!というこだわりがある貴方へ。「プラチナ万年筆」の「#3776」シリーズ
日本製がいい、ということであれば、まずオススメするのはこれ。プラチナ万年筆の「#3776」シリーズ。
この”3776″という数字、聞き覚え・見覚えありませんか?
日本人ならピンっとくるこの数字、富士山の標高 3776m から取っています。
この「#3776」のいちばんの特長は「スリップシール機構」です。
万年筆の困るところは、インクを入れたまましばらく使わないと、インクが乾いて書けなくなること、です。そこから洗ってまたインク入れて・・・というのは若干面倒臭いですよね。
この「スリップシール機構」は、そういう問題を解決するための機構で、1年くらいはインクが乾きません。
※プラチナ万年筆がリリースしているインクを使った場合、と認識して下さい。他社のインクはこの限りではありません。
価格帯もかなり良心的で、金ニブでも定価10,000円くらいからありますので、実売だとこれくらい。
あらお安い。
こちらも限定版が時々リリースされますし、漆塗りの軸のものもあります。
個人的には全ての皆さんにオススメできる「最初の1本」だと思います。
ちょっと変わったのが欲しいけど、安めで、という方は「パイロット」の「キャップレス」シリーズ
私も買ってみて「これはいいな」と思ってます、パイロットの「キャップレス万年筆」です。
どういうものか、と言いますと、キャップがなくて、ボールペンみたいにプッシュ式になっています。
参考までに下記を・・・
これも思っていたよりもインクが乾きにくくていいですね。
それより何より、普段使いにはもってこいです。書き味もかなりいいですね。
これ、あと1本くらい持っておきたいです。
それくらいの価格帯ですし、トータルバランスもいいので、かなりオススメです。
2号さんが持っているのがこちら。かなりかっこいいです。
変わっててかっこいい万年筆。「ウォーターマン」の「カレン」
もっとスタンダードがいいかな、と思ったのですが、少し価格が張りますが、インパクト強めのを1本。
ウォーターマンの「カレン」です。
こちら、買った人の満足度がとにかく高くて、私も1本欲しいのですが・・・・まあそのうち。
今までご紹介したのと比べるとお値段お高い方ですね。
本気寄りの1本です。
という感じで、いろいろと書いてみましたが、是非お気に入りの万年筆を見付けていただければ、と思います。
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